結論まとめ
- まず押さえたい結論
犬の歯みがきは、いきなり磨くのではなく、口元に触れられる練習から少しずつ進めます。ただし、急に触られるのを嫌がる、出血する、食べにくそうなどの変化がある場合は、練習より先に口の中を動物病院で確認してください。
- 早めに相談を考えたいサイン
- 口臭が急に強くなった
- 歯ぐきから出血する
- 片側だけ触られるのを嫌がる
- 食べにくそうにする
- 食欲が落ちる
- 強く痛がる場合は、家庭で無理に歯みがきを続けず獣医師への相談を考えます。
- 家で見ておきたいポイント
痛みが疑われない場合は、手を見せる、ほほに触れる、唇を少し上げる、歯の外側に短く触れる、犬用歯ブラシを当てるというように、落ち着いていられる範囲から進めます。
- 迷ったときの見方
家庭での口腔ケアは犬用の歯ブラシと歯みがき用品を基本にし、短い練習を繰り返します。ジェルやデンタル用品を使う場合も、歯や歯ぐきに異常がないかを確認したうえで補助的なケアとして考えます。
この記事は、1人の見解に頼らず、複数の研究や公的情報をもとに一般向けに整理しています。
犬の歯みがきは、痛みがないか確認してから触れる練習を始めます
犬の歯みがきは、歯ブラシをすぐ口に入れるより、口元に短く触れられる状態を作ってから進めるほうが取り組みやすくなります。犬が落ち着いていられる範囲で短く練習すると、無理に押さえて磨く状況を避けやすくなるためです。
ただし、昨日まで平気だったのに急に嫌がる、触ると痛がる、歯ぐきから出血する、食べにくそうにするなどの変化がある場合は、慣れの問題だけと考えないでください。口の中に痛みや病気がある可能性もあるため、家庭で練習を続ける前に獣医師へ相談します。
歯みがきを嫌がる犬は、まず口元へ触れることから慣らします
口や顔まわりへ手が近づくことを嫌がる犬では、歯ブラシより前の段階から始めます。犬が落ち着いているときに短時間だけ行い、嫌がる前に終えることを優先してください。
トレーニングでは、落ち着いていられた行動をすぐ褒める方法が使えます。スコットランド政府の犬の福祉に関する指針でも、犬のトレーニングでは良い行動を食べ物、遊び、注意など犬が好むもので報いることと、短い練習を繰り返す考え方が示されています。
最初は、手が顔の近くにあっても落ち着ける状態を目指します
最初から口を開けたり歯に触れたりする必要はありません。手を顔の近くへ動かしても犬が落ち着いていられるところから始めます。
顔をそらす、後ろへ下がる、体を固くするなどの反応が出る場合は、手を近づける距離や時間を小さく戻します。押さえ込んで次の段階へ進める必要はありません。
ほほやあごに短く触れて、すぐ離します
手が近づいても落ち着いていられるようになったら、ほほやあごの下など、口の外側へ短く触れます。触れたらすぐ離し、落ち着いていられたら褒めます。
長く触ることより、犬が強く嫌がる前に終えられることを優先します。同じ段階を何度か繰り返しても問題ありません。
唇を少し上げて、歯の外側が見えるところまで進めます
顔や口元に触れられるようになったら、唇を少しだけ持ち上げます。口を大きく開けさせる必要はなく、犬が落ち着いていられる範囲で歯の外側を確認します。
このときに歯ぐきの赤み、出血、歯の欠け、目立つ歯石など気になる変化が見つかった場合は、無理に磨こうとせず動物病院へ相談してください。
歯ブラシは、磨く前に見せる、近づける、触れる順で慣らします
口元に触れられるようになっても、歯ブラシを急に動かすと嫌がることがあります。まず犬用歯ブラシを見せ、次に口元へ近づけ、それでも落ち着いていられれば歯へ短く触れるというように段階を分けます。
スコットランド政府とウェールズ政府の犬の福祉に関する指針では、歯の手入れを日常的なケアに含め、犬用の歯みがき用品と歯ブラシを使った日々のケアが勧められています。
最初は歯の外側へ短く当てます
口を無理に大きく開けず、唇を少し上げて触れやすい歯の外側から始めます。最初から口全体を磨こうとせず、1か所へ短く触れて終える方法でも構いません。
落ち着いてできる範囲が増えてきたら、少しずつ触れる歯を増やします。時間を延ばした途端に強く嫌がる場合は、できていた段階まで戻します。
歯みがき用品は犬用を選びます
家庭で歯を磨く場合は、犬用として作られた歯ブラシや歯みがき用品を使います。犬の口の大きさや、飼い主が扱いやすい形を確認して選んでください。
症状についてもう少し確認する
犬のデンタルケアは、商品を使うことだけでなく、日常的に口の中を確認し、無理のない方法で歯垢をためにくくすることが基本です。
デンタルジェル、デンタルガム、口腔ケア用品などを使う場合も、口の中に痛みや病気が疑われる状態を家庭用品だけで対応しようとしないことが大切です。
歯みがきを続けるなら、毎日を目標にしながら無理のない練習から始めます
犬の歯の手入れは、たまに長時間磨くより、日常のケアとして続けられる状態を作ることが大切です。公的な犬の福祉指針では、犬用歯ブラシと歯みがき用品を日常的に使用することが勧められています。
まだ歯ブラシを嫌がる段階では、無理に口全体を磨くより、短い練習を繰り返します。ほほに触れるだけの日、唇を上げるだけの日があっても構いません。家庭で安全に続けられる段階から少しずつ進めてください。
嫌がるサインが出たら、難易度を下げます
顔を背ける、後ろへ下がる、体が固くなる、口を強く閉じるなど、嫌がる様子が見られた場合は、そのまま押し進めず1つ前の段階へ戻します。
強く押さえる、無理に口を開ける、叱って続ける方法は避けます。犬が落ち着いてできる行動を褒めながら、短時間で終える方法を基本にしてください。
急に歯みがきを嫌がるようになったら、口の痛みを先に確認します
以前は触れたのに急に嫌がる、片側だけ触られるのを嫌がる、歯ぐきから出血する、食欲が落ちる、食べにくそうにするといった変化がある場合は、練習不足だけが理由とは限りません。
スコットランド政府の犬の福祉指針でも、健康な歯ぐきと清潔な歯を保つことが示され、触られることへの痛みや行動の変化がある場合は獣医師へ相談するよう案内されています。
歯周病、歯の破損、歯ぐきの腫れなどを家庭だけで判断することは難しいため、痛みが疑われる状態では歯みがきを無理に続けないでください。
歯みがきが難しい場合は、補助的な口腔ケア用品も役割を確認して選びます
歯ブラシをまだ十分に使えない犬では、犬用のデンタル用品を日常管理の補助として検討する方法があります。ただし、ジェルやデンタル用品だけで歯や歯ぐきの病気を治療できると考えず、家庭でのケアと動物病院での確認を分けて考えてください。
商品を検討する場合は、使い方、対象となる犬、成分、使用頻度、現在の価格や購入条件を確認し、愛犬が無理なく続けられるかを判断します。
歯ブラシだけでは毎日のケアが難しい場合は、デンタル用品の使い方や成分、現在の販売条件を確認し、家庭での歯みがきを補う方法として使えるかを見ておくと選びやすくなります。
▼公式ストアで詳細を見よう!【クリック】
ドクターワンデルやデンタルワンの詳しい情報は下のバナーをクリックしてください。 PR
口腔ケア用品を確認するときは、歯みがきの代わりになると決めつけず、愛犬が嫌がらず使えるか、毎日のケアへ無理なく取り入れられるかを確認してください。出血、痛み、食べにくさなどがある場合は、商品を試す前に動物病院への相談を優先します。
歯みがきが苦手な愛犬の口臭ケアで迷ったときに読みたい記事
参考資料で確認できること
WSAVA, Successful toothbrushing starts with these easy steps.
顔に触れるところから始め、歯に触れ、歯ぐきにやさしく触れ、道具へ移るという段階の考え方を確認できます。
AAHA, 2019 Dental Care Guidelines for Dogs and Cats.
家庭での口腔ケアに歯みがきが含まれることや、診察時に家庭でのケア状況を確認する重要性が示されています。
VCA Animal Hospitals, Successful Toothbrushing Training for Happy Dental Care.
犬のペースを尊重し、口を無理に開けず、短い成功を積み重ねるという考え方が確認できます。
AVSAB, Position Statement on Humane Dog Training 2021.
ごほうびを使う学び方(嫌がらない行動を増やす方法)が、犬の福祉にとって利点が大きいという立場が示されています。
公的機関で確認できる犬の歯みがきと口腔ケアの情報です
Scottish Government, Welfare of dogs: code of practice, Section 5。 https://www.gov.scot/publications/code-practice-welfare-dogs/pages/8/
Welsh Government, Code of Practice for the Welfare of Dogs。 https://www.gov.wales/sites/default/files/publications/2021-02/code-of-practice-for-the-welfare-of-dogs.pdf