食材の蟹

筋肉と免疫力をしっかりサポート

カニ

栄養素、カニで整える海のチカラ

低脂肪でパワフル、タンパク質がぎゅっと詰まった海のごちそう

吸収が速い、筋肉作りを後押しするアミノ酸バランス

カニのタンパク質は脂肪が少なく、消化が軽いのが特長です。アミノ酸の並びが整っているため、摂った栄養が無駄なく筋肉や内臓の材料になりやすく、運動後のエネルギー補給にも向いています。脂質を抑えながらスタミナを補えるので、アクティブな犬や成長期の子犬にとって頼もしい食材と言えます。

合成できない必須成分、タウリンをしっかり摂れる

心臓と目にうれしい、タウリンのはたらき

カニには犬の体内で作りにくいタウリンが多く含まれます。タウリンは心筋の動きを支え、血液を送り出す力を助けます。同時に網膜の健康にも関わるため、毎日よく走る犬やシニア犬のクリアな視界を守るうえでも価値があります。

体のメンテナンスを支える、ミネラルとビタミンの好バランス

免疫と皮膚を整える、亜鉛のサポート

亜鉛は多くの酵素の働きを助けるミネラルです。カニは亜鉛の供給源として優秀で、被毛のツヤを保ち、皮膚のバリア機能を支えます。代謝を円滑にし、守りの力を底上げしてくれる点も見逃せません。

神経と血液に役立つ、ビタミンB12の底力

ビタミンB12は赤血球づくりを助け、酸素を全身へ運ぶ流れを支えます。カニはB12が豊富な食材で、疲れが出やすい犬や持久走を楽しむスポーツ犬のスタミナ維持に役立ちます。神経伝達をなめらかにし、学習トレーニングの集中力にも良い影響が期待できます。

酸化ストレスと向き合う、セレンの働き

セレンは抗酸化ミネラルです。体内で生じる活性酸素を抑えることで、細胞の傷みをゆるやかにし、長く健やかに過ごす土台づくりを助けます。不足すると免疫のキレが鈍ることがあるため、カニを上手に取り入れる価値があります。

最新トピック、カニ由来のアスタキサンチンにも注目

赤い色素の力、抗酸化シールドとしての期待

カニの殻や身に含まれる天然色素アスタキサンチンは、高い抗酸化作用を持つことで知られています。関節のこわばりや紫外線ダメージを和らげる可能性が示唆されており、外遊びが多い犬のコンディション維持にも一役買うでしょう。過度に頼りすぎず、主食とのバランスを意識して取り入れることが大切です。

カニの栄養素と愛犬に必要な1日の栄養素との比較

愛犬に与えたいカニの量(g)と愛犬の体重(kg)を入力する事で栄養素を比較できます。(AAFCOおよびNRCのガイドラインに基づく)。

カニの与える量の目安(グラム)

  • 小型犬(5kg以下): 1日に約10-15g
  • 中型犬(5〜20kg): 1日に約15-30g
  • 大型犬(20kg以上): 1日に約30-50g

ご注意ください

生の食材を使った犬の手作りごはんでは、すべての必須栄養素を十分に補うのはとても難しいです。犬の健康を維持するためには、肉、野菜、穀物、脂肪など様々な食材がバランスよく必要ですが、家庭でこれらを適切に組み合わせるのは簡単ではありません。栄養バランスが崩れると、栄養不足や健康問題を引き起こす可能性があります。そこで、ドッグフードに対して生の食材を追加する方法をおすすめします。特にカルシウムやリン、ビタミン、ミネラルの過不足は犬の健康に大きな影響を与えるため、必要に応じてサプリメントを使用することも検討してください。犬に手作りごはんを与える際は、必ず獣医師に相談し、栄養バランスを確認することをおすすめします。

また、実際に飼い主が作る手作り食の栄養バランスについての調査では、多くのレシピにおいてカルシウム、銅、亜鉛、ヨウ素、ビタミンA、ビタミンDなどが不足していることが明らかになっています。
AAFCO養分基準(2016)と比較した結果、これらの栄養素が欠けているケースが多く見られ、長期的な給餌による犬の健康への影響が懸念されます。

(出典: 日本ペット栄養学会誌

上記の表はAAFCO Annual Meetingを元に作成(出典:AAFCO Annual Meeting August 4th 2015, 10am-12pm; Denver, CO

食べていただきたい犬、こんな子に向いています

こだわり派も夢中に、グルメサポート

香りと旨みで、食欲スイッチを入れる

カニ特有の甘い香りと豊かな旨みは、フードを選びがちな犬の関心を強く引きつけます。細かくほぐしてふりかけのように混ぜるだけで、食欲が落ちている時でも皿に近づく回数が増えやすく、結果的に主食の摂取量が安定します。まずは少量から、香りを活かして試してみると効果を実感しやすいです。

マンネリをほどき、栄養の取りこぼしを防ぐ

同じメニューが続くと残しがちな犬でも、カニの風味が一皿の印象を変えます。主食をきちんと食べ切る流れが戻り、慢性的なビタミンやミネラル不足を避けやすくなります。味の変化は控えめに、継続しやすい形で取り入れると負担になりません。

回復期の体を、いち早く立て直したい犬

消化にやさしい良質タンパクで、リハビリを前へ

手術や病気からの回復期は、内臓に負担をかけずに筋肉の材料を確保することが要点です。カニのタンパク質は脂質が少なく吸収が速いので、体力の底上げを助けながら胃腸へのストレスを抑えやすい食材と言えます。少量をこまめに与える方法が、無理のない回復につながります。

微量栄養素が、組織の修復を後押し

亜鉛は細胞の入れ替わりを支え、ビタミンB12は赤血球づくりを助けます。さらにタウリンは循環を整え、必要な酸素と栄養がダメージ部位へ届きやすい状態をつくります。消化性と栄養の両立は回復局面で価値が高く、カニはその条件に当てはまりやすい食材です。

ストレス環境でも、落ち着きを保ちたい犬

セレンとタウリンで、心身のバランスを守る

引っ越しや長時間の留守番、競技会の遠征など、緊張が続くと体内のバランスが崩れがちです。カニに多いセレンは抗酸化の要となり、タウリンは神経の働きを穏やかに整えます。心拍や呼吸の安定につながり、落ち着きを取り戻す土台づくりに役立ちます。

夜のリズムを整え、穏やかな眠りへ

タウリンは睡眠の質に関わることが知られており、夜鳴きや不安行動の緩和に役立つ場合があります。就寝の2時間前を目安に、茹でたカニ身を少量だけ与えると、リラックスしやすい流れが生まれます。与え過ぎは避け、軽いスナックにとどめるのが安心です。

走ることや泳ぐことが好きな、ハイエナジードッグ

ビタミンB12で、長時間の運動を支える

ビタミンB12はエネルギーづくりを助け、持久力の維持に貢献します。カニは海の食材の中でもB12をしっかり含むため、長距離の散歩やアジリティを楽しむ犬に向いています。運動前後の少量トッピングにすれば、主食とのバランスを崩さずに活力だけを補えます。

筋肉の回復を助け、翌日の動きを軽く

高品質なタンパク質と亜鉛の組み合わせは筋繊維の修復を促し、セレンの抗酸化作用が運動で増えた老廃物の処理を支えます。翌日のだるさを抑え、軽快なパフォーマンスを維持しやすくなります。与える量はトレーニング量に合わせて、少しずつ調整してください。

心臓ケアを、日々の食事で底上げしたい犬

豊富なタウリンで、ポンプ機能を健やかに

タウリンは心筋の収縮を助け、血液を効率よく送り出す働きを支えます。とくに中高齢期や、心臓に負担がかかりやすい小型犬種では、食事から継続的にタウリンを補う意義が高いです。カニを週に数回トッピングで取り入れるだけでも、日常のケアが一段引き締まります。

塩分は控えめに、量は小指の先から

カニそのものの身は低ナトリウムですが、加工されたカニかまなどは塩分が加えられていることがあります。初めての時は茹でて塩抜きしたほぐし身を、体重5kgで約5gほどから開始し、体調を見ながら段階的に調整してください。安全のため、味付け製品は避けるのが基本です。

注意点、安全に楽しむための基本

甲殻類アレルギーは、かならず事前チェック

まずは耳かき1杯から、体の反応を観察

カニ特有のたんぱく質に反応する犬は少なくありません。初めて与える時は、塩抜きしたゆで身を耳かき1杯ほどだけ、唇の内側にそっと触れさせる程度にとどめます。その後12時間は発疹やかゆみ、軟便がないかを見守り、異常があればすぐに中止して獣医師に相談してください。短時間で異常がなくても、体質によっては遅れて反応が出る場合があります。

問題がなければ、3日かけて目安量へ慣らす

反応が見られなければ、翌日は体重5kg当たり約5g、3日目に10g程度へと少しずつ増やします。段階を踏むことで遅れて表れる反応も拾いやすく、必要量へ安全に近づけます。増量は1日1回だけにし、別の新しい食材を同時に試さないことが見極めのコツです。

塩と添加物は、ゼロを基本に選ぶ

真水でゆで直し、余分な塩分を落とす

冷凍ボイルやカニかまには食塩やリン酸塩、砂糖が使われることがあります。犬は汗で塩分を排出できないため、少量の過剰でも腎臓や心臓に負担がかかります。生のカニは真水でゆでる、市販品は一度湯通しして表面の塩を落とすなど、無塩・無添加を徹底してください。香りは十分に強いため、味付けは不要です。

シニアや持病のある犬は、特に慎重に

慢性腎臓病や高血圧の管理中は、塩分やリンの摂取を抑えることが大切です。与える前に主治医の方針を確認し、量や頻度を調整します。体重の変化、飲水量の増加、尿の様子なども合わせて記録すると安心です。

殻や筋や内子は、残さず取り除く

小さな欠片でも、窒息や消化管の傷に注意

脚の関節や甲羅の棘は鋭く、飲み込むと食道や腸を傷つける恐れがあります。身を指でしごいて、白い可食部だけが残るまで丁寧に確認してください。オレンジ色の内子やミソは脂質や塩分が高く、嗜好性は強いものの負担になりやすいため避けるのが無難です。

1cm角以下に刻み、丸飲みを防いで消化を助ける

大型犬でも食べ物を丸ごと飲み込みやすい習性があります。茹で身は1cm角以下に細かくカットし、よく噛めるサイズに整えます。小さくすることで胃酸が行き渡りやすくなり、嘔吐や下痢の予防にもつながります。

ヒスタミンと寄生虫は、加熱と低温管理で対策

中心温度85℃を30秒、しっかり加熱

生のカニには寄生虫やビブリオ属細菌が潜む場合があります。沸騰した湯で脚が鮮やかな赤に変わった後、中心まで85℃を30秒維持するつもりで加熱してください。十分な加熱は病原体の失活に役立ち、ヒスタミンの生成も抑えやすくなります。加熱後は常温放置を避け、速やかな冷却と保存に移します。

常温は最長60分、冷蔵は4℃以下で当日中

ヒスタミンは一度増えると加熱でも減りません。調理後の常温放置は最長60分までにし、すぐに4℃以下へ冷却します。冷蔵は当日中の使用を目安にし、余った分は水気を拭き取って密閉し、-18℃以下で冷凍すればおよそ14日を目安に安全性と風味を保てます。再冷凍は品質劣化の原因になるため避け、解凍は冷蔵庫内でゆっくり行ってください。