食材のじゃがいも

エネルギーで毎日を元気に

じゃがいも

栄養素

毎日の活動を支える炭水化物が中心です

じゃがいもは主に炭水化物からエネルギーを得られる食材です。短い散歩から遊び時間まで、動くための力を素直に補います。消化が穏やかになるよう、冷ましてから与える、他の食物繊維が多い食材と合わせるなどの工夫を重ねると、腹持ちの良さも感じやすくなります。

ビタミンB6が代謝と神経の働きを助けます

ビタミンB6はタンパク質や脂質の代謝を助け、神経伝達にも関わります。トレーニングの学習や反応のキレを支える土台づくりに役立つと考えられます。根菜の中でもじゃがいもはB6の供給源として扱いやすく、いつもの食事に少量足すだけでも取り入れやすいのが利点です。

ビタミンCとカリウムが体調維持を後押しします

じゃがいもにはビタミンCが含まれます。犬は体内でビタミンCを合成しますが、食事からの抗酸化成分の補給が役立つ場合もあります。加熱で減りやすい成分のため、さっと火を通す、蒸すなどの方法で無理なく取り入れます。あわせてカリウムが多い点も特徴で、筋肉や神経のはたらきに関わり、日々のコンディションを整える助けになります。

食物繊維が腸内環境をととのえます

食物繊維は便の形を整え、腸内環境の安定に寄与します。ゆでたじゃがいもを小さめにして少量から始めると、胃腸がデリケートな犬でも受け入れやすくなります。うまく合えば、便通のリズムが落ち着きやすくなります。

じゃがいもの栄養素と愛犬に必要な1日の栄養素との比較

愛犬に与えたいじゃがいもの量と体重を入力すると、AAFCOやNRCの目安と比べて不足や過不足の傾向を確認できます。主食は総合栄養食を基本にし、じゃがいもは加える形でバランスを取ると安全です。

与える量の目安はサイズ別に調整します

小型犬は1日20〜30gを上限の目安にします。中型犬は1日30〜60gの範囲で体調と体型を見ながら加減します。大型犬は1日60〜100gを目安にし、総摂取カロリーの範囲で置き換えます。いずれも最初は少量から始め、便の状態や体重の変化を観察して調整します。

手作りの落とし穴に注意します

家庭の手作り食は、カルシウムや銅、亜鉛、ヨウ素、ビタミンAやDなどの不足が起きやすいとの報告があります。主食の設計は専門的で難度が高いため、総合栄養食に少量のじゃがいもを添える方法を基本にすると、栄養の偏りを避けやすくなります。

(栄養素の比較表はパソコンで見ることができます)

食べていただきたい犬

よく動き、元気に遊ぶタイプに合います

活発でエネルギー消費が多い犬にとって、じゃがいもは扱いやすいエネルギー源です。走ることが好きな子や、遊びをたっぷり楽しむ子は、運動前後の少量トッピングで持久力と満足感の両方を得やすくなります。

胃腸が敏感な犬には丁寧な下ごしらえを行います

小さく切って蒸す、柔らかくゆでるなど、消化しやすい形に整えます。最初はひと匙から始め、便や食欲の変化を見ながら段階的に増やします。うまく合えば、便のまとまりや食後の落ち着きが良くなります。

シニア期の体調管理にやさしく寄り添います

食が細くなりがちなシニア犬には、香りが立ちやすい蒸し調理で少量を混ぜ込みます。無理なく食べ進められるよう、主食の総合栄養食と合わせて、量と質のバランスをていねいに整えます。

注意点

芽と緑化部分を必ず取り除き、加熱して与えます

芽や皮が緑色になった部分にはグリコアルカロイドが含まれます。これは摂り過ぎると健康を損ねる成分です。芽と緑化部分を厚めに除き、十分に加熱してから与えます。皮をむく、光に当てず保存するなど、家庭でできる対策を徹底します。

与え過ぎは体重増加につながります

じゃがいもは炭水化物が多く、カロリーが積み上がりやすい食材です。総摂取量の中で置き換える発想を持ち、他のおやつを減らすなどで帳尻を合わせます。塩分やバターは使わず、素材のまま与えるのが基本です。

栄養の過不足を避けるため、主食は総合栄養食が基本です

じゃがいも単体では、必須アミノ酸やミネラル、脂溶性ビタミンを満たせません。総合栄養食を主食にし、じゃがいもは香り付けや食欲刺激の範囲で取り入れます。持病や食事管理が必要な場合は、かかりつけの獣医師と方針を共有します。

参考文献

信頼できる情報源への導きです

EFSA Panel on Contaminants in the Food Chain. Glycoalkaloids in potatoes. EFSA Journal. 2020.

https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2020.6222

National Research Council. Nutrient Requirements of Dogs and Cats. The National Academies Press. 2006.

https://nap.nationalacademies.org/catalog/10668/nutrient-requirements-of-dogs-and-cats

日本ペット栄養学会誌. 維持期におけるイヌ用手作り食レシピの栄養素含量調査.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/20/2/20_99/_pdf/-char/ja/

USDA. Dietary Data Brief. Potatoes contribute to potassium intake.

https://www.ers.usda.gov/publications/pub-details/?pubid=47345

NIH PubMed Central. Ascorbic Acid Metabolism in Animals.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7345062/